ビザ取得:HKUSTが取りまとめて実施
香港ビザ(学生ビザ)を取得するためには、申請者について保証を与えるスポンサーを探す必要があります。MBA学生の場合、HKUST がスポンサーとなり、また申請も代行してくれます。新入生は申請書に記載し、必要書類を添えてMBA に提出すればOKです。
必要書類には財政証明書も含まれます。社費で会社発行の財政証明書があったとしても、英語の残高証明書の提出が求められます。この書類、なんだかんだで、必要になるものですので、合格が出たら早めに手配しておくことをオススメします(ちなみに、英文の残高証明の発行には通常1週間程度かかりますが、ギリギリの場合、口座のある支店に出向くと素早く対応してもらえる場合があるようです)。
また、学生ビザ申請に際しては、本来同時に配偶者や子供()のビザを申請することができますが、HKUSTの場合、MBA で申請を取りまとめている関係で、同時申請することができません。そのため、家族で渡航する場合、MBA学生がビザの発給を受け渡航した後、自身がスポンサーとなって配偶者や子供のビザ申請を行う必要があります(詳細は渡航後セットアップへ)。
大まかな流れとしては、5月下旬にビザ申請のとりまとめがあり、MBA で香港のイミグレに申請。7月中旬にビザラベルが MBA に届き、その後各新入生に送付される感じです。
予防接種:必須の予防接種はなし
HKUST 指定の必須で受けなければならない予防接種はありません。そのため、ビザ申請や入学申請等で予防接種の結果を提出することはありません。とはいえ、筆者の勤務先の産業医によると、A型・B型肝炎の予防接種を接種することが望ましいとのことです。ちなみに、肝炎の予防接種を受けたクリニックで聞いたところによると、狂犬病などは特に不要だそうです。
ちなみに、A型・B型肝炎の混合予防接種で というのがあるのですが、日本では、(どういう理由かはわからないですが)未認可です。トラベルクリニックなどでは個人的に輸入していたりして、1回2万円ほどで受けることができます。推奨では、都合3回受ける必要があるのですが、全て日本国内でコンプリートすると6万円の出費となります(ちなみに予防接種は国産の認可されたものであっても健康保険は使えません)。
香港に渡航した後でもよければ、 は HKUSTのキャンパスクリニックで(≒6,000円)で受けることができます。また未確認ながら、9月には多くの留学生が香港に来るとのことで、例年、香港政府が支援して1回で受けるチャンスがあります。
住居探し:学生寮かFLATを自分で借りる
大学の寮、もしくは学外でマンションを借りることになります。寮は個室ではありますが、かなり狭いですが、一方、クラスメートと思う存分コミュニケーションを取ることができるメリットもあります。なお、女性でも入寮することは可能です(実際入寮しているクラスメートもいます)。学外でフラットを探す場合、大学近くのエリア(Hang Hau(坑口)駅周辺など)が人気のようです。家賃は東京のそれと同じか高いくらいです。
クラスメートの中には、家を学外に借りつつ、寮の申請を行う人もいます。寮費は学外のフラットに比べて格段に安いため、学内で自分専用の居場所を確保しつつ(例えば休憩したり、勉強部屋として使ったり、もしくは同級生とのネットワークに利用するなど)、基本的に学外のフラットで過ごすやり方です。お金に余裕があるのであれば、悪くない方法だと思います。
保険:HKUSTで保険加入あり、必要に応じて自分で
学生向けに、HKUST で保険を提供しています。ただし、(特に家族の分については)保障内容は十分とは言えず、可能であれば留学生保険や駐在員保険のようなものに追加加入するとよいです。なお、日本の健康保険については、健保によっては休止することが可能です。
引越し:船便は1ヶ月程度かかることもあり
引越しは日通などの専門の業者にお願いすることになります。海外渡航の際は、航空便(1週間ほどで届く)、船便(1ヶ月ほどで届く)、トランクルーム(日本の倉庫に入れる)という選択肢があります。なお、原発の事故の影響で食べ物は一切送れないことになっているので注意が必要です。航空便はほぼ100%の確率で中を開封されるそうですが、船便はほぼ開封されることはないそうです。新品の電化製品などを送る場合、関税がかかる場合があるので注意してください。
役所:戸籍謄本は念の為に日本でとっておく
まずは転出届を提出します。基本的に国内の引越とほぼ同じ手続きです。転出届を提出する際に海外である旨記載します。1月1日に住民票が日本にない場合は、その次の年度の住民税の課税対象になりません。そのため、短期の海外渡航(1年未満)の場合は住民票を残すように言われる場合があるそうです。その他、私費の方は、厚生年金から国民年金への切り替え手続きが必要なようです。
戸籍謄本など日本ではないと中々取得が難しい書類があります。これらの書類はなるべく用意してから渡航してください。戸籍謄本は後で家族の ビザを取得する際に必要になります。また、いたるところでパスポートのコピーを要求されますので、予めいくつかコピーしておくとよいと 思います。
証券口座、銀行口座:凍結対応や海外送金用口座開設
海外から日本の証券会社で株を売買することは法律違反らしく、証券口座については、口座を凍結するか、解約する必要があります。ただし、2年程度の渡航であれば、(売買を行わない前提で)そのままにしておくという人もいるそうです。
日本の大手銀行の場合、海外送金をインターネットで行うことは難しいです。渡航後に香港で口座を開いた場合に資金を転送する手段がなくなってしまうので予め に口座を開設しておくという人もいるようです。なお、渡航後のページでも触れますが、予め日本円を必要な現金で引き出しておき、香港で両替するというのも賢い選択肢です。
身分証明証、免許証:香港IDは渡航後申請
日本で国際免許証を取得しておけば、香港で車を運転することができます。ただし、身分証明証としてはあまり効果は無いです。外国人にとってパスポートが最高の身分証であることと、香港では香港IDというカードがパスポートと同等以上の効果があるためです。なお、日本の運転免許証があれば、日本領事館にて免許証の翻訳を手に入れて、香港政府に提出することで、香港の運転免許証(有効期限10年)を無試験で取得することもできます。更にその香港の免許証を基に香港政府発行の国際免許証をゲットすることも可能です。